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【車いすラグビー決勝戦】金に挑戦する選手たちの言葉を紹介!現地で応援する家族たちの想い──パリ・パラリンピック第6日

準決勝に勝利した後、現地に駆けつけた応援団にお礼を言うために会いにきた選手たち(撮影:越智貴雄)

 悲願の金メダルまで、あと一つ。パリ・パラリンピックで快進撃を続ける車いすラグビー日本代表は、3日午前2時半(日本時間)から米国との決勝戦に挑む。

 予選リーグから4戦全勝で勝ち進んできた日本チームを支えているのが、現地に駆けつけた大応援団だ。選手の家族、友人、所属先のクラブチームの仲間、車いすラグビーのファンなど、集まった人たちの背景はさまざま。日本のみならず、世界中から歴史的偉業の達成を応援するためにパリ入りした。応援団が手分けをして手作りした日の丸の旗は1000個。現地の会場には日本人よりも欧米系の人たちが明らかに多いが、応援の熱さはどの国にも負けていない。そういった想いを選手も感じとっている。試合終了後には、選手たちは応援団にお礼を言うためにわざわざ会いに行き、抱き合い、励まし合いながら「金メダル」の目標に向かって心を一つにしている。

 選手たちは決勝戦にどのような気持ちで挑むのか。そして、彼ら、彼女たちを支えてきた家族の想いとは。それぞれの肉声を紹介する。

■池透暢選手(44/キャプテン)
(決勝戦に向けて)僕は意気込みすぎると、ガッチカチになってダメなので、楽しむ気持ちしかないです。

キャプテンをずっとやっていますけど、僕には信頼できる11人がいる。明日は僕は1人の選手として、最高のパフォーマンスを決勝の舞台で出し切る。そこに集中して、最高の結果になるかどうかは、もう、僕の中では関係ないです。最高のプレーをするだけです。

でも、関係なくないな。やっぱり(金メダルが)欲しい。欲しいです! 勝ちます!!

■池鉄也さん(池選手の兄)
準決勝は、選手にちょっとでも声が届いたらと思って、必死に応援しました。決勝戦ではあますところなく力を出し切って、一番いい色のメダルを首にかけてほしいと思います。

(パラでは3大会連続で準決勝で負けていたが)本人からはそういう話はなかったです。言わなくてもわかってますからね。それを準決勝で一つ越えることができました。決勝も応援がんばります。

■池崎大輔(46)
ぜひ見てください。自分たちは何のために来てるのか、(報道の)みなさん知ってますよね。日本チームの試合、まばたきしないで見てください。

■橋本勝也(22)
今のチームメイトは本当に最高だと思っています。ふざける人もいれば真面目な人もいて、オン・オフがちゃんとはっきりしている。それをキャプテンがまとめてくれている。だからこそ、今のチームは本当に雰囲気がいいのかなと。We are familyです。

このチームは、僕にとっては家族のような存在です。全員で世界一のディフェンスを発揮して、金メダルを獲得して、最高の家族になれたらと思ってます。

■草場龍治(23)
ここで満足せず、目標としてきた金メダルに向かって、これまで合宿でやってきたこと、国際大会で自分たちがやってきたことを一つずつ丁寧に、目の前のプレーを大事にして勝利に向かって頑張っていきたい。

■倉橋香衣(33)
これまでやってきたことを、みんなで丁寧に、楽しみながら頑張ります。

■岸光太郎(52/ヘッドコーチ)
「準決勝の壁なんてない」と、ずっと言い続けてきました。そのことが(準決勝の勝利で)証明できたと思っています。あとは、もう優勝したかのような(喜びの)感じになってますけど、試合はまだ終わっていないし、同じように準備をして、試合ができればと思っています。

「金メダル」と選手は言ってますけど、僕自身は、普通通りに頑張って金メダルを取れたらいいなという感じです。みんなにも気張らずにやってもらいたいです。

決勝も皆さんに喜んでもらえるように頑張りますので、よろしくお願いします。

■乗松康浩さん、尚美さん(乗松聖矢選手の両親)
(準決勝は)心臓に悪かったですね。最後は心が折れかけたんですけど、日本のこの素晴らしい応援団と、選手の諦めない心。その念と念が通じて、勝利になったと思います。最後まであきらめずに応援してよかったです。決勝では、外国のチームもパラリンピックに合わせて仕上げてきているので、簡単には勝てないと思いますが、最後は声が枯れるまで応援します。

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