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パリパラリンピック注目競技:パラ水泳を徹底解説!ルールと見どころを紹介

パラ水泳は、障害の種類や程度によってクラス分けが行われ、多様な選手たちが競技に挑みます。今回は、クラス分けの詳細や、そのルールが選手たちの挑戦をどう形作るのかに焦点を当て、見どころを解説します。

クラス分けの仕組み

パラ水泳の大きな特徴の一つが、障害に応じた「クラス分け」です。これにより、異なる障害を持つ選手たちが、より公平な条件で競技を行えるように調整されています。パラ水泳のクラス分けは、以下のように分類されています。

→数字によるクラス分け

数字は選手の障害の種類や程度を表しています。

1-10:身体機能障害(例:切断、脊髄損傷、脳性まひなど)。数字が小さいほど、障害の程度が重い。
11-13:視覚障害。数字が小さいほど、視覚障害の程度が重い。
14:知的障害。

→頭文字は種目

S:自由形、背泳ぎ、バタフライ
SB:平泳ぎ
SM:個人メドレー

この細かいクラス分けにより、同じクラス内での競争がより均等化され、各選手が最大限の力を発揮できる環境が整えられています。

障害に合わせた多様な工夫

各クラスの選手は異なる工夫や技術を必要とします。

たとえば、身体機能障害の重い障害のある選手では、通常のスタート台から飛び込まず、プールの中からスタートする選手もいます。

また、両腕を使えない選手は、背泳ぎのスタート時、口でタオルをくわえた状態から、スタートの合図でタオルを放して競技を開始します。

視覚に障害のある選手たちは、「タッピング」と呼ばれるサポートを受けています。競技アシスタントが長いタッピング棒を使い、選手が近づいてくると、その棒で選手の頭や背中に軽く触れます。これにより、選手はターンやゴールのタイミングが分かります。このような工夫により、選手たちは自分の持つ能力を最大限に発揮できます。

パラ水泳の見どころ

パラ水泳の魅力は、選手の努力と技術はもちろん、泳ぎのスタイルにもあります。

たとえば、両腕を使えない選手は、足だけで水をかきながら泳ぎます。一方、S10クラスの選手は障害が軽いため、より速いスピードで泳ぐことができますが、体の一部に麻痺が残っているため、健常者とは異なるバランスの泳ぎを求められます。

同じクラス内でも、選手それぞれの障がいや技術が異なるため、これらの工夫と適応力は、とても重要となります。

パラ水泳は、障害の種類や程度に応じたクラス分けが選手たちの挑戦を支え、また観客に多様な競技スタイルを楽しませてくれます。クラス分けにより公平に競われる中で、選手たちが自らの限界を超え、独自の技術を磨いていく姿は、見ている者に深いインスピレーションを与えてくれます。

パリ・パラリンピックでは、ぜひパラ水泳のクラス分けや選手たちの様々な工夫に注目し、彼らの挑戦を応援してみてください。

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