パリ・パラリンピック注目競技!ブラインドサッカーのルールと見どころを紹介
ブラインドサッカーをご存知ですか?
視覚に障害のある選手たちがアイマスクを着用し、音と声のコミュニケーションで行う5人制サッカーです。
パラリンピック競技としても注目されるこの競技は、パリ・パラリンピックのチケット販売でも特に人気が集まっています。
知っておきたい基本ルールと見どころ
ブラインドサッカーは、2004年のアテネパラリンピックから正式に採用された5人制のサッカーです。
1チーム5人で構成され、フィールドプレーヤーは4人、ゴールキーパーは1人。フィールドプレーヤーは全員アイマスクを着用し、視覚を完全に遮断した状態でプレーします。一方、ゴールキーパーは晴眼者または弱視者が務めるため、彼らは周囲の状況を把握し、チームをサポートします。
フィールドのサイズは、フットサルと同じ40m×20mのピッチで行われ、両サイドラインには高さ1mのフェンスが設置されています。このフェンスは、ボールが外に出るのを防ぐ役割を果たしています。
この競技の最大の特徴は、選手たちがボールの音と周囲の声を頼りにプレーする点です。
ブラインドサッカーでは、内部に金属プレートが取り付けられた特殊なボールを使用します。ボールが転がると「シャカシャカ」という音が鳴り、選手たちはその音を頼りにボールの位置を把握します。
特有のルールとして、選手同士の衝突を避けるために「ボイ」(スペイン語で、”行く”という意味)と声をかけ合いながら動き、相手の位置を把握してプレーします。
また、敵陣ゴール裏にはコーラー(ガイド)がいて、選手にゴールの位置や角度、シュートのタイミングなどを声と音を出して伝えます。
観戦する際は、選手が音を頼りにプレーするため、試合中は静かに観ることが求められます。しかし、ゴールが決まった瞬間には大歓声が上がり、その時初めて選手たちもゴールを決めたことを実感するのです。この独特の雰囲気もブラインドサッカーの魅力の一つです。
ブラインドサッカーは、視覚以外の感覚を研ぎ澄ました選手たちの驚異的なプレーや空間認知能力の高さ、声を掛け合うコミュニケーションも重要で、選手たちの卓越した技術と瞬時の判断力が光ります。
ブラインドサッカーの試合を観る時は、ぜひこれらのポイントに注目してみてください。きっと新たな発見と興奮を味わえることでしょう。
エッフェル塔を臨む絶景の会場
ブラインドサッカーは、視覚に障害のある人たちが楽しむためのスポーツであると同時に、見る人にとっては、人間の感覚の可能性を体感できる競技です。選手たちは驚きのスピードと技術で観客を魅了し、その熱いプレーは見逃せません。
パリ・パラリンピックでは、9月1日からエッフェル塔近くの会場でブラインドサッカーの試合が行われます。
日本、アルゼンチン、ブラジル、フランス、中国、コロンビア、モロッコ、トルコの8チームが出場し、日本は9月1日11時30分(日本時間18時30分)にコロンビアと初戦を迎えます。
競技スケジュール(現地時間)
9月1日(日)
11:30 日本 VS. コロンビア
13:30 モロッコ VS. アルゼンチン
18:30 ブラジル VS. トルコ
20:30 フランス VS.中国
9月2日(月)
11:30 アルゼンチン VS. コロンビア
13:30 日本 VS. モロッコ
18:30 トルコ VS. 中国
20:30 フランス VS.ブラジル
9月3日(火)
11:30 コロンビア VS. モロッコ
13:30 アルゼンチン VS. 日本
18:30 中国 VS. ブラジル
20:30 トルコ VS.フランス
9月5日(木)
10:30 7位決定戦
13:00 5位決定戦
17:30 準決勝
20:00 準決勝
9月7日(土)
17:30 3位決定戦
20:00 決勝戦